令和8年度とうきょうすくわくプログラム(2歳児)
すくわくプログラム報告書 2歳児 6月
2026-07-01
1、活動テーマ ~カタツムリとの出会いから始まる「なぜ?」~
<テーマの設定理由>
朝の会で歌った「でんでんむしの歌」を聞いたお子さまたちから、自然と「カタツムリ探す」という声が上りました。この一つのつぶやきが、梅雨という季節を感じ、小さな生き物への関心を広げ、自分たちの手で「確かめたい」という問いを生み出す出発点になりました。園内での気づきから園外へ、見るだけから触れようとする経験へ活動を展開していきました。
2.活動スケジュール
・「でんでんむしの歌」を歌う
・園庭での虫探し
・小平霊園への散歩
・保育者がカタツムリを持ってくる——虫かごを通しての観察
・紫陽花から色への興味
3.環境をデザインする
【活動環境】
最初は「カタツムリ探し」という単一の問いから始まった活動でしたが、園庭での気づきから園外への散歩へ、さらに見つからない体験から色彩への理解へと、柔軟に展開していきました。その場で生まれた子どもたちの疑問や興味を受けとめ、計画を固定化せず、次の環境として組み直していく姿勢を大切にしました。
【人的環境】
保育者自身が、出勤途中でカタツムリを見つけるなど、同じ探究者として子どもたちと一緒に自然に向き合う姿勢を示しました。子どもたちの問いに対して、すぐに答えを与えるのではなく、「どこにいるんだろうね」「なぜ落ちないんだろう」と、さらに問い返す大人として関わることで、子どもたちが自分の視線で確かめる機会を支えました。
【物的環境】
・虫かご:見つけた生き物をすぐに観察できる、身近な道具
・絵の具
4.活動の実践 (活動中の子どもの姿、声、子ども同士や保育者との関わり)
◆朝の歌の中で、一つのつぶやきが生まれる
朝の会で「でんでんむしの歌」歌詞の中のカタツムリという存在が、子どもたちの心に残り実際に会いたくなったのです。歌い終わると同時に、お部屋のあちこちから「カタツムリ探す」という声が聞こえてきました。
▶ 子どもの気づき
まだ見たことのない生き物、でも歌の中で物語化された存在だからこそ、「本当にいるのか確かめたい」「会いたい」という想いが生まれました。一つの曲が、子どもたちの現実と想像をつなぐ入口になったのです。
▶ 保育者の関わり
歌をきっかけに生まれた「本当にいるのか確かめたい」「会いたい」 という気持ちと「カタツムリ探す」というつぶやきを「いいね」と受け止め、園庭に出ることでその問いが現実の中で展開されるようにしました。
◆園庭での虫探し——一つの関心から、もっと大きな問いへ
園庭に出ると、子どもたちはカタツムリだけでなく「ミミズいるかな」「ダンゴムシいた」と、次々と見つかる生き物たちに視線が向かいました。雨の季節にはどんな生き物が出ていて、どこにいるのかその問いが、子ども同士の会話を通してさらに深まっていきました。
▶ 子どもの気づき
最初は「カタツムリ」という一つの生き物への関心でしたが、「雨が降ると、いろんな虫が出てくるんだ」という季節の感覚が芽生え始めました。友だち同士で「ここにいた」と伝え合う中で探究が一人の視線からクラス全体の共有の視線へと拡がっていきました。
▶ 保育者の関わり
子どもたちが見つけた生き物の情報を、みんなで一緒に確認する時間を作りました。「どこで見つけた?」「どんな様子だった?」と問いかけることで、各自の発見を言葉にし、他の子どもと共有する機会を保障しました。
園庭に出ると、子どもたちはカタツムリだけでなく「ミミズいるかな」「ダンゴムシいた」と、次々と見つかる生き物たちに視線が向かいました。雨の季節にはどんな生き物が出ていて、どこにいるのかその問いが、子ども同士の会話を通してさらに深まっていきました。
▶ 子どもの気づき
最初は「カタツムリ」という一つの生き物への関心でしたが、「雨が降ると、いろんな虫が出てくるんだ」という季節の感覚が芽生え始めました。友だち同士で「ここにいた」と伝え合う中で探究が一人の視線からクラス全体の共有の視線へと拡がっていきました。
▶ 保育者の関わり
子どもたちが見つけた生き物の情報を、みんなで一緒に確認する時間を作りました。「どこで見つけた?」「どんな様子だった?」と問いかけることで、各自の発見を言葉にし、他の子どもと共有する機会を保障しました。
◆小平霊園への散歩——見つからない経験が生み出すもの
「壁沿いにたくさんのカタツムリがいる」という情報を聞いた子どもたちは、期待を膨らませながら散歩に出かけました。「カタツムリいるかな」「いっぱいいるんだって」と、見つけることを楽しみにしていました。しかし現地に着くとカタツムリ見つかりませんでした。
▶ 子どもの気づき
「いないね」という一瞬の落胆の後子どもたちは自分たちなりに理由を考え始めました。「お出かけしちゃったんじゃない?」「遊びに行ったんだね」「雨だからどこかにかくれてるのかな」。見えない生き物のことを、想像で埋めていく営みが始まったのです。これは単なる「見つからなかった」という失敗ではなく「どこかで生きている」という思いを馳せる瞬間でした。
▶ 保育者の関わり
見つからないという経験に終わらせず「どこにいるんだろうね」と問い返しました。同時に、次の散歩では「葉っぱの裏」「コンクリートの下」といった異なる場所を一緒に探す約束をしました。また園外での虫探しだけに止まらず園内でもカタツムリに出会える環境を作ることにしました。見つからない経験を、次への探究へとつなぎ直したのです。
「壁沿いにたくさんのカタツムリがいる」という情報を聞いた子どもたちは、期待を膨らませながら散歩に出かけました。「カタツムリいるかな」「いっぱいいるんだって」と、見つけることを楽しみにしていました。しかし現地に着くとカタツムリ見つかりませんでした。
▶ 子どもの気づき
「いないね」という一瞬の落胆の後子どもたちは自分たちなりに理由を考え始めました。「お出かけしちゃったんじゃない?」「遊びに行ったんだね」「雨だからどこかにかくれてるのかな」。見えない生き物のことを、想像で埋めていく営みが始まったのです。これは単なる「見つからなかった」という失敗ではなく「どこかで生きている」という思いを馳せる瞬間でした。
▶ 保育者の関わり
見つからないという経験に終わらせず「どこにいるんだろうね」と問い返しました。同時に、次の散歩では「葉っぱの裏」「コンクリートの下」といった異なる場所を一緒に探す約束をしました。また園外での虫探しだけに止まらず園内でもカタツムリに出会える環境を作ることにしました。見つからない経験を、次への探究へとつなぎ直したのです。
◆雨の朝、保育者がカタツムリを持ってくる
出勤途中で見つけてきたというカタツムリを、保育者が虫かごに入れて見せてくれました。実物のカタツムリを見た瞬間子どもたちから「落ちちゃうんじゃない?」という心配の声が上がります。その直後、カタツムリが蓋の裏にぴたりと張りついている姿が見えました。
▶ 子どもの気づき
「なぜ落ちないの?」という新たな問いが生まれました。見た、という一瞬の体験がわからないことへの好奇心を刺激しました。虫かごの中のカタツムリを触らずに「見る」ことで「怖い」という気持ちと「知りたい」という気持ちの両方を持つことができました。
▶ 保育者の関わり
虫かごを通して「見る」という関わり方を一つの正しい関わり方として認め、「触ってみたい?」と問いかけながらも、「見るだけで大丈夫」という安心を同時に伝えました。「なぜ落ちないんだろう」という疑問に対して、子どもたちと一緒に繰り返し観察することで、自分の視線で「確かめる」という営みを支えたのです。
出勤途中で見つけてきたというカタツムリを、保育者が虫かごに入れて見せてくれました。実物のカタツムリを見た瞬間子どもたちから「落ちちゃうんじゃない?」という心配の声が上がります。その直後、カタツムリが蓋の裏にぴたりと張りついている姿が見えました。
▶ 子どもの気づき
「なぜ落ちないの?」という新たな問いが生まれました。見た、という一瞬の体験がわからないことへの好奇心を刺激しました。虫かごの中のカタツムリを触らずに「見る」ことで「怖い」という気持ちと「知りたい」という気持ちの両方を持つことができました。
▶ 保育者の関わり
虫かごを通して「見る」という関わり方を一つの正しい関わり方として認め、「触ってみたい?」と問いかけながらも、「見るだけで大丈夫」という安心を同時に伝えました。「なぜ落ちないんだろう」という疑問に対して、子どもたちと一緒に繰り返し観察することで、自分の視線で「確かめる」という営みを支えたのです。
◆色を作ることで、見えない理由が見えてくる
散歩の途中で見つけたアジサイの色に「きれい」「なんで紫?」「青もある」。自然の中で出会った色の美しさが新たな問いを生み出しました。
製作活動で、その色の秘密を自分たちで確かめることにしました。絵の具の色を子どもたちの前で混ぜながら進めていきました。
▶ 子どもの気づき
白色を加えた瞬間、その色が想像していた「紫」に変わりました。「紫!」と声を上げる子どもがいました。このとき、子どもたちは散歩で見た紫陽花の色が「なぜあの色なのか」を、自分たちの手で確かめたのです。色を作るという体験が自然の中で見た色を、新しい視点で見つめ直すことになりました。
▶ 保育者の関わり
色が変わる瞬間を一緒に見守り、「あ、紫になった」という子どもの発見に応答しました。製作後「今度は何色の花があるのか」と問いかけることでこの活動が「完結」ではなく「次への入口」であることを示しました。
散歩の途中で見つけたアジサイの色に「きれい」「なんで紫?」「青もある」。自然の中で出会った色の美しさが新たな問いを生み出しました。
製作活動で、その色の秘密を自分たちで確かめることにしました。絵の具の色を子どもたちの前で混ぜながら進めていきました。
▶ 子どもの気づき
白色を加えた瞬間、その色が想像していた「紫」に変わりました。「紫!」と声を上げる子どもがいました。このとき、子どもたちは散歩で見た紫陽花の色が「なぜあの色なのか」を、自分たちの手で確かめたのです。色を作るという体験が自然の中で見た色を、新しい視点で見つめ直すことになりました。
▶ 保育者の関わり
色が変わる瞬間を一緒に見守り、「あ、紫になった」という子どもの発見に応答しました。製作後「今度は何色の花があるのか」と問いかけることでこの活動が「完結」ではなく「次への入口」であることを示しました。
6.振り返り
園内での気づきが、園外での確かめを通じてより確かな実感へ変わっていきました。歌という物語の中で出会ったカタツムリが、実際に探す対象になり見つけるまでの葛藤と問いの中で、生き物への想像が深まり色作りという営みを通じて自然への理解が広がっていく。この一連の流れは、子どもたちが「確かめる」ことの大切さを体験したプロセスそのものです。見つけたい → 見つからない → でも見つかった → なぜだろう → 自分たちで作ってみた。この葛藤と確かめのサイクルが、子どもたちを自然とのより良い出会い方へと導きました。この過程で見えてきたのは、答えを先に与えるのではなく、問いのままで一緒に探る。見つからないという経験を否定するのではなく、そこから想像の世界へと導く。色が変わる瞬間を、子どもたちと共に見守る。こうした関わりの中にこそ子どもの学びが生まれていくのだと改めて感じました。今後も、子どもたちの日常の中で立ち上がる「なぜだろう」を大切にし、その問いが深まっていくような環境構成と関わりを、丁寧に積み重ねていきたいと考えます。



